皆さんこんにちは
中野防水の更新担当の中西です。
~防水の“硬化管理”とは🧪~
防水工事において、11月最大の課題は「温度」です。
昼間はまだ暖かくても、朝晩は5℃前後に下がる日も多い。
この温度差が、防水材の硬化を狂わせるのです。
今回は、寒暖差に負けない防水施工の極意を紹介します。
ウレタン塗膜防水やFRP防水は、化学反応によって硬化します。
その反応速度は気温に比例し、10℃を下回ると急に遅くなります。
表面だけ硬化して内部が未反応になると、
翌日の上塗りで“気泡”“膨れ”“剥離”が起こります。
職人が気温計と赤外線温度計を常に持ち歩くのは、
硬化反応を数字で読むためなのです。
11月以降の防水施工では、材料の温度を「15〜20℃」に保つことが命。
倉庫保管時はヒーター付き保温庫を使用
現場ではバケツごと温水浴で温める
開封後は時間を空けず、攪拌→塗布へ直行
また、FRP用の硬化剤(メチルエチルケトンパーオキサイド)は
温度が低いと反応しにくいため、配合比率を調整します。
11月は「気温=化学反応速度」。
職人はまるで科学者のように、現場で“実験”を繰り返しているのです。
同じ現場でも、午前と午後では気温も風も変わります。
そのため職人は、時間帯ごとに粘度と硬化速度の違う材料を使い分けます。
午前:硬化が早い材料(速乾タイプ)
午後:ゆっくり反応する標準タイプ
これにより、作業効率と品質を両立できます。
11月後半になると、夜間露点(結露温度)が下がります。
防水面温度と露点差が3℃未満だと、
翌朝までに“水分吸着膜”ができ、密着不良を起こします。
そのため施工前には、
温湿度計と露点表で「差が3℃以上あるか」を確認。
この小さな確認が、10年後の耐久性を左右します。
防水工事は“気温との対話”。
11月は温度・湿度が大きく変化するからこそ、
職人の知識と経験がもっとも生きる季節です。
硬化不良を防ぎ、安定した塗膜をつくる——
それは単なる施工技術ではなく、科学と感性の融合です。